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『アートは資本主義の行方を予言する』

当たり前のことですが、自分の仕事について、いつも考えています。

Q-GARDENはガーデンのデザイン・施工・年間管理を手掛けており、さらに、私自身は、ガーデンデザイン科の講師をしたり、ウェブや雑誌などの媒体に文章を書いたり、本の監修なども行っています。ガーデンに関する仕事はひととおりできます(得意、不得意はありますが・・・)。でも、世の中のために自分がもっとも求められている役割とは何だろう・・・・そんなことを考えていて、最近、「ガーデンキュレーター」という言葉を使い始めたりしています。

ですので、編集者や学芸員の方の言動や著書にとても興味があります。先日、日経新聞の書評欄で取り上げられていた、『アートは資本主義の行方を予言する』(山本豊津著)という本を読みました。これは、銀座にあり、現代アートを扱う「東京画廊」という画廊の社長が書かれた本です。この本の中で著者も書いているとおり、画廊主=「キュレーター」ですね。

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絵画というのは日常の有用性、「使用価値」が低いがゆえに「交換価値」が上がるという、資本主義社会の価格と価値のパラドックスを象徴するものだということがわかると思います。(『アートは資本主義の行方を予言する』より)
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ガーデンに関する仕事も、美術と同様、値段がつけにくい世界です。

「使用価値が少ないのだから、安ければ安いほど良い」と思われる方もいらっしゃいますし、「こんなに素敵なお花が、自宅で毎日見られるなんて、どこかの庭園に出かけて行かなくても良いのだから、その旅費やそこに行くために費やす時間以上の価値がある」と、実際にお客様に言っていただいたこともあります。また、そこに住む人だけでなく、その周囲や通りを歩く人々の目を楽しませることができるのだから、その住人の方の何倍もの人数を楽しませる価値があるのだ。と考えることもあります。

では、どうやって、その価値を伝えていくのか?

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アーティストたちが価値の転換を行うように、それを商う画商が値段をつけて売るからには、価値の転換とその意味を周囲に説明し納得させなければいけません。美の商人であるからには、相手に「美しい」と思わせることができるかどうかで勝負が決まります。そういう意味では私たち画商もまた常に戦っています。

たとえば若い人と少し変わった食事に行くとします。何も説明しないでいきなり食べても、若い人はおいしさや価値を正確に認識できません。こういう時、私は大いに説明します。どんな材料を使っていて、いかにうまいかを散々しゃべるのです。すると聞かされた若い人もその気になって実際においしいと感じる。それをくり返していくうちに、経験知が少ない若い人もだんだんものの味がわかるようになります.

解説すること、評論することも価値を作っていくのです。と同時に多くの美しいもの、おいしいものを体験することで、その価値が感覚として身についていく。だからこそ、私たちは良いものや本物、価値のあるものにできるだけたくさん触れるよう心がけなければなりません。(『アートは資本主義の行方を予言する』より)
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解説すること、評論することもキュレーターの役割のひとつなんですね。ひとつ業界に永くいると、一般の方から見ると特別なことが、自分の中では常識になってしまっていたりすることもたくさんあります。そんな「ヘンな常識」にとらわれず、なるべく詳しく、できるだけ多くの人にたくさん伝えていくことも、私に与えらえた役割なのだなと再認識した一冊でした。



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小島 理恵

Author:小島 理恵
GARDENER Q-GARDEN代表
All About 「花のある暮らし」ガイド
町田ひろ子インテリアアコーディネーターアカデミー 講師

庭のプランニング・施工・ケアまで一貫して手がけている。四季を通じて植物を楽しむことができるオーガニックな空間づくりが特徴。

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