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何が生まれるのかわからないことをしよう

森博嗣さんのエッセイは、本屋で見かけると必ず買います。森博嗣さんの小説はひとつも読んだことがないし、エッセイも、Amazonでわざわざ探して買うほどでもない。けど、本屋で見かけると、必ず買いたくなるという感じのファン度合いということです。

昨日は、町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミーで、ガーデンプランナー科の新規入学生募集の学校説明会の講師を務めました。5月開講にもかかわらず、早い時期から、かなりの人が集まってくれて、最近の造園・緑化業界に対する関心が高まっていることを感じました。

参加者の方たちの意見を聞くと、「今やっている仕事にやりがいを感じない」という方と、「ガーデニングをちょっとかじってみたら面白かったので、本格的に仕事にしたい」という方の、2タイプの方がいるんだなということがわかりました。

それで、最後の質疑応答の時間になると、必ず、こういうことを聞く方が1人はいらっしゃる(もしかしたら、全員、そういう思いでいるかもしれないですが…)んですよね。「ところで、私は、ものになるでしょうか?」とか、「この業界で、食べていけるでしょうか?」と。気持ちはわからなくはないけど、出会ってたった1時間程度の方にそんなこと、答えられるわけがない、というか、もし答えたら、かえって失礼なことになるでしょう。でも、立場上、「そんなに突き放したことも言えないし…」とか、いろいろなことを考えてしまって、いつも苦しい返答をしてしまっている自分。そんな自分にちょっと疲れているときに読んだので、ああ、いいなと思いました。

『つぼねのカトリーヌ』から、「何が生まれるのかわからないことをしよう」というタイトルの一節。

「現代人は、人間が作ったもの、他者が作ったものに囲まれて生きている。都会で生活をし手入れば、周りはすべて人工物。〈中略〉与えられたものを受け取っているだけだ。こんな状況であれば、だんだんものを考えなくなる。考えなくても良いように、すべてが作られる。生かされている。飼われている、に近い状態だ。
〈中略〉
養老孟司氏は、幾つかの本で自然の中で時間を過ごせと書いている。自然の中にいれば、人工でないもの、つまり他者が与えたものでないものを見ることになる。そうすれば、人間はいろいろ考えるものだ。本を読んだりするよりも、むしろそれで人間が新しくなる。そういうことである。
これは、僕が「ものを作ってみよう」と言っているのと、ほぼ同じだと思う。僕も、最近自然の中に身を置くようになって、それがわかった。自分で作ろうとすると、人によって作られたものではない経験ができる。それは、自然に触れることと非常に似ている。そこから生まれてくるものがあって、それが感じることで自分が変わってくる。自分の頭の中が新しくなる、という意味だ。
どう変わるのか、何が生まれるのか、と尋ねる人に対して、養老氏は、「それがわからないからやる意味がある」と書かれている。
〈中略〉
人生の目的とはなにか、これは若者が発する疑問の一つだ。「先生は何のために生きているのですか?」「何のために研究しているのですか?」「この作品の意図は何ですか?」とみんながききたがる。マスコミがマイクを向けるときのようだ。けれども、答えはない。わからないから、生きている。わかりたいから、やっているのだ。」

もし、これを素直に解釈したとすると、自然を相手にしてものづくりをしているガーデン業界の人って、「むちゃくちゃ脳が活性化しているんじゃないか!」と胸を張れそうな気になってきます。だとしたら、養老さんとか、森さんみたいに素晴らしい仕事ができそうなものですが、そうでもないところに、ちょっとへこんだりもします。

とはいえ、昨日は、自分の言葉で上手くこたえられませんでしたが、「何が生まれるかわからないからやっているんだよ。」と、そういうことをするのが面白いんだと、格好よく言える自分でありたいなと思うのでありました。

つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)
(2014/12/12)
森 博嗣

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プロフィール

小島 理恵

Author:小島 理恵
GARDENER Q-GARDEN代表取締役
All About 「家庭菜園」ガイド
町田ひろ子インテリアアコーディネーターアカデミー 講師

庭のプランニング・施工・ケアまで一貫して手がけている。四季を通じて植物を楽しむことができるオーガニックな空間づくりが特徴。

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