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良い自然素材が適切に使われていると、説明が要らない。

今日は、青海で行われているHOUSE VISIONに行ってから、百年杉の加藤さんに会いに、渋谷のヒカリエへ行ってきました。

HOUSE VISIONというのは、おおざっぱに言ってしまうと、「原寸大に具体化された12の近未来」というテーマで、様々な家が展示されているエキシビション。AR(拡張現実)やVR(バーチャルリアリティー)を駆使したものがあれば、天然素材や、バナキュラーなものにこだわったものもあり、「今は、未来への考え方がすっぱりと二極化しているんだな~」と感じます。

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私は、建築に関しては門外漢なので、個人的な好き嫌いだけで言ってしまいますが、この中で好きだったのは、「吉野杉の家」と「棚田オフィス」。やっぱり、少々不便であっても、素材がむき出しになっていて、自然の風や光を直接感じられる建物の方が気持ち良いなあと・・・iPadを使ったARのプレゼンテーションとか、ゴーグルを着用してのVRとか、なんか、途中で疲れちゃってダメでした。(歳のせいか?)

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「吉野杉の家」
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「棚田オフィス」の2Fからの眺め

次に、ヒカリエ。
ここで行われている「アグリカルチャー物産展」に加藤木材さんが出展されていて、新作の「こぐちキューブ」や「こぐちベッド」が展示されていました。百年杉の香りのパワーを体感してもらうために、50年杉と100年杉のチップの香り比べというのもやっていたりもします。加藤さんに会ったときの第一声。

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「やっぱりさー、もう、世の中にこれだけ木材が少なくなってくると、本能的に求めるようになるんだねー。なんか、みんな、自然に触りに来るもん。植物もそうでしょ?」
「そうですねー。植物も、最近、なんだかこれまで以上に求められているかも。」と応えつつ、先ほど見てきたHOUSE VISIONでは、天然素材の家では、やはり座り込んで長居している人が多かった、などと話をしたりして。

「あとさ、面白いのが50年杉と100年杉の香り比べしてるじゃない?そうすると、100年杉の方の香りを『食べ物の香り』とか『発酵食品の香り』とかいう人がいるんだよ。スゴイと思わない?面白いよね。でも、それって、正解だよね。だって、味噌とか醤油は、みんな樹齢100年以上の木材からつくられた樽で寝かしてつくられるんだから。」
ちょうど、私の隣で香りを嗅いでいた方も、100年ものの方は「甘みがある」って表現していましたね。ちなみに私は、「ウィスキーの香り」って思いましたけど。(笑)

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で、両方行ってみて感じたこと。
良い自然素材が適切に使われていると、説明が要らない。触ったり、そこに居たりするだけで、気持ち良く感じられるから。
ARとかVRは、その良さを理解するためには、説明が必要。でも、その説明が長すぎると疲れてしまう。
ってことかな。

最近、味噌などの発酵食品に注目が集まってきていたり、洋服もオーガニックコットンの方が気持ち良いっていうことがわかってきたりしていることなんかも、なんとなくつながって来ているのかなと思います。人々の意識って、食→衣→住の順番で、住は最後に来るので、もうちょっとでしょうか?庭は住の後だから、さらにその後か・・・
ま、がんばりましょう。
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プロフィール

小島 理恵

Author:小島 理恵
GARDENER Q-GARDEN代表取締役
All About 「家庭菜園」ガイド
町田ひろ子インテリアアコーディネーターアカデミー 講師

庭のプランニング・施工・ケアまで一貫して手がけている。四季を通じて植物を楽しむことができるオーガニックな空間づくりが特徴。

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