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植木職人で良かった!

今月の最初の週にBotanicaへ手入れに行った時の話です。

東京ミッドタウンにあるBotanicaは、2007年3月開業なので、今年の3月で、竣工後6年を迎えます。私は、竣工1年後の2008年4月から手入れ作業に携わらせていただいています。

植栽してから5年を経たガーデンは、そこの環境に合ったものはより大きくなり、合わなかったものは、残念ながら淘汰されていくので、植込み当初の様子とは、だいぶ様子が違ってきます。それに合わせて、手入れに関するコンセプトも、随時、変更していかなくてはなりません。
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2008年5月頃のオリーブ。
樹高が低く、幹も細いです。
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昨年秋頃のオリーブ。
幹が太くなり、葉がたっぷりと茂り、存在感はありますが、
全体的にうっそうとした感じになってしまっています。

昨年の暮れに、このガーデンのデザインをされている吉谷桂子さんと打ち合せをし、今後の手入れ方法の確認を行いました。そこで話題になったことのひとつに、大きく生長したオリーブの木の剪定方法がありました。吉谷さんから指示されたことは、「枝の下端を揃えて切ってほしい」とのこと。そこで、昨年末から2回にわたって、その作業を行ってきました。

作業を終えて、改めて景色を見回してみて、「なるほど!」と納得。もちろん、吉谷さんの意図は理解して作業していましたが、頭で想像しながら作業していて、その結果がビジュアルではっきりと出ると、すご~く気持ち良いですね。これはきっと脳科学的に言うと「○○波が出ている」みたいな状態なのだろうな・・・

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下端を揃えて剪定したあと。
下草類との境がハッキリとし、スッキリメリハリのあるガーデンになりました。

吉谷さんと一緒に仕事をさせていただいていると、こういう状態にしばしば遭遇します。それは、彼女の頭の中には、きちんとビジュアルでそこにあるべき景色が出来上がっていて、それを的確に指示されているからなのだと思うのです。

そういう仕事に携わることのできる自分は、つくづくラッキーだなと思います。木を剪定している最中は気持ちよくって、それが終わったら、今度は別の状態で気持ち良いという・・・スミマセン、最後は、「他の仕事をしている人にはこの気持ち良さはわからないだろうな~」という自慢になってしまいました。
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MOON AGE
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プロフィール

小島 理恵

Author:小島 理恵
GARDENER Q-GARDEN代表取締役
All About 「家庭菜園」ガイド
町田ひろ子インテリアアコーディネーターアカデミー 講師

庭のプランニング・施工・ケアまで一貫して手がけている。四季を通じて植物を楽しむことができるオーガニックな空間づくりが特徴。

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